アトリエKCの「お部屋・お店づくりのお悩みコーナー」のブログです。

建具について《内装扉(ドア)の種類と特徴》(1)

昔から建具に関する「ことわざ」はいくつかあります。
例えば、「下種の一寸、間抜けの三寸、馬鹿の開けっ放し」。
幼い頃、居間のコタツに入りテレビで相撲観戦している祖父から、よく聞かされました。障子閉め方が悪く冷たい空気がスキマから入ってきて寒かったのでしょう。
「壁に耳あり、障子に目あり」ということわざもあります。覗かれて秘め事が出来ないのも残念ですが、障子の和紙が破けていたり小さなノゾキ穴があったりすると格好悪いです。

室内外や隣同士の2部屋を行き来する際に通る部分が出入り口です。そして、その出入り口に空間を仕切る建具として「扉」が取り付けられます。機能と目的に沿った扉選びは、見掛けの良いデザイン扉を選ぶというだけでなく、ストレスなく日常生活を過ごすのに配慮ことがとても多いで扉にはその取付場所によってプライバシーを確保するだけでなく防寒(断熱)や遮音といった役割があります。先に書いたように中途半端に隙間が空いていたり、扉の閉め方や開け方、汚れ具合や鍵の掛けるか掛けないか等々によって、その家の住む人の生活、性格や行儀までがわかってしまうのかもしれません。

では今回は、出入り口に取付けられる扉の種類とその特徴について、お話しをしたいと思います。

扉の種類は、開き戸引き戸折り戸と大きく3種類に分類できます。音漏れしにくく掃除しやすいのは開き戸、奥行きがいらず開けっ放しの扉がスッキリするのは引き戸。省スペースで大きな開口が可能な折り戸です。

・開き戸
扉の開く回転の軸となる丁番を取り付け、その逆側を押し引きして開閉するもっとも一般的な扉です。隙間が少なく、比較的簡単に遮音性や断熱性、防犯性を高められます。
開き戸には、内開き、外開きがあります。内開きは、部屋の内側に、外開きは部屋の外側に開きます。つまり扉を開閉する軌道スペースが必要になります。一般住宅では、内開きで廊下から室内に向かって扉を押して入る間取りが多いですが、開く側に障害物があると開くことができません。開放状態のままだと扉が廊下側に突き出しますので廊下を横切ることができません。
通常の幅の開き戸と幅の狭い開き戸がセットになって両開きできる「親子ドア」などもあります。通常は幅狭の子扉をフランス落としなどで固定し、幅広の扉を開けて通行します。しかし、大型の家具や什器の搬入・搬出時には子扉も開閉すると間口が広がりスムーズに物を出し入れできます。

・引き戸
左右にスライドして開閉する扉です。開口が広くとれ、開けっ放しにしていても場所を取りません。人の出入りや物の移動もスムーズです。突然ドアを開けても反対側の人にぶつからず、通路も狭くはなりません。奥行きがない場所でも施工できます。しかし、レールにゴミがたまりやすく開放時に扉を格納するスペースにゴミがあると引っ掛かってスライドしづらくなります。また、隙間があるので音が漏れやすいです。
引き戸には、片引き・引き違い・戸袋引き込みといった3つの種類があります
片引きタイプは、1枚の扉を左右どちらか控え壁の前面(または後ろ面)にスライドさせる引き戸です。
引き違いタイプは、1枚に限らず複数枚の扉をスライドできる引き戸です。和室の障子等は左右・中央どちらでもシーンに応じて開口が作れます。
戸袋引き込みタイプは、壁の内部に収納できる引き戸です。壁の中にすっぽり納まるので見た目もスマートですが戸袋が掃除しにくいデメリットがあります。戸袋に物が落ちないよう、あるいは落ちたら掃除できるような工夫が必要となります。

例えば、引き戸は一枚一枚の扉の大きさによって重量が大きくなりスライドさせる際に重く感じることがあります。また、車いす利用者にとって、開き戸の場合にドアを引く側にいると自分自身がドアの開閉の軌道になるため開けられません。そこで吊り戸タイプにすることで障害者の方でも軽くスライド出来たり、床面にレールがなくなり床段差のないバリアフリー化にも適します

・折れ戸
ジャバラのように折りたたんでスライドさせ開閉する扉です。折りたたんだ扉を格納するスペースが必要になり、扉の枚数×扉の厚み分だけ開口が狭くなりますが、扉を開ける奥行やスライドさせるスペースも少なくすんで通路を確保できます。省スペースの為、トイレ等の扉に使われることもあります。
また、開閉時の間口も調整できるので、大部屋を仕切ってシーンや目的に応じて部屋数を増やす間仕切りのようにも使えます。その際は片方のみにスライド・左右両側に引き分けるかを考えます。大きさによって重量増ともなりますので、引き戸同様に吊り戸タイプとすることで扉開閉の軽量化や床段差をなくすこともできます。

建具の配置計画は、家の間取りや部屋の目的、動線計画に合わせて考えます。そして、出入口の動線上の家族や来客の多くの人が利用し、手に触れ、目につく、とても重要な位置に設置される場合が多いです。だから建具の計画はとても大切なことです。
お部屋の雰囲気は建具のデザインばかりに目が行きがちですが、考慮することは機能です。とは、適切な開き勝手と開く方向、開閉しやすい十分なスペース、開閉しやすい大きさ(間口と高さ)と重量、、、等々、取り付ける部屋や目的によって、使い易い扉を計画することがとても大切なことだと思います。

※写真は折れ戸のイメージです

◇◇◇◇◇◇株式会社アトリエKC
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